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逆境を「成長の負荷」に変える|レジリエンス(復元力)を高める身体と思考

パーソナルトレーナーとして、日々さまざまな方の身体と向き合っています。

その中で、身体の変化以上に大切だと感じることがあります。

それは、思い通りにならない状況に置かれたとき、どのように立て直せるかという力です。

仕事が忙しい。

予定が崩れる。

思ったように身体が変わらない。

疲れてトレーニングする気になれない。

周囲の協力が得られない。

人生には、自分の努力だけではどうにもならないことがあります。

僕自身も、いつでも冷静に受け止められるわけではありません。

「なぜこんな状況なんだろう」と思うこともあれば、環境や誰かのせいにしたくなることもあります。


だからこそ、自分自身にも問いかけています。

「この状況を変えられないとして、ここから自分に何ができるだろう?」

この視点を持てるかどうかで、逆境の意味は変わります。

逆境をただの障害として終わらせるのか。

それとも、自分を適応させるための「負荷」に変えるのか。

今回は、身体と心の両面から考える「レジリエンス(復元力)」について書いてみます。


01|レジリエンスとは「折れないこと」ではない

レジリエンスという言葉を聞くと、

「どんなことがあってもへこたれない強い精神力」

というイメージを持つかもしれません。

でも、僕は少し違うと思っています。


強い人とは、傷つかない人ではなく、崩れたあとに戻ってこられる人です。

疲れることもある。

落ち込むこともある。

失敗することもある。

弱音を吐くこともある。

それ自体は、決して弱さではありません。

大切なのは、その後です。

「もう無理だ」で終わるのか。

「では、次に何ができるか」と考え直せるのか。

レジリエンスとは、常に前向きでいることではなく、自分の状態を受け止め、必要に応じて立て直す力なのだと思います。


02|逆境は「負荷」として捉えることができる


トレーニングでは、身体に適切な負荷を与えます。

普段より重い重量。

少し難しい動作。

心拍数が上がる運動。

当然、楽ではありません。


しかし、その刺激に身体が適応することで、以前よりできることが増えていきます。

もちろん、人生の逆境をトレーニングと同じように扱えるわけではありません。

それでも、ひとつ共通していることがあります。


負荷がかかったとき、人は適応を迫られる。

今までのやり方では対応できない。

だから考える。

工夫する。

誰かに相談する。

やり方を変える。

そして、少しずつ対応できる範囲を広げていく。

逆境そのものを望む必要はありません。

ただ、避けられない逆境に遭遇したとき、

「なぜ自分がこんな目に」

だけで終わらせず、

「この状況から、自分は何を身につけられるだろう?」

と考えてみる。

それだけでも、逆境との付き合い方は変わってきます。


03|「環境のせい」にしたくなったときこそ、自分に問いかける


ここは、僕自身も気をつけているところです。

何かがうまくいかないとき、

「環境が悪い」

「相手が悪い」

「時間がない」

と考えたくなることがあります。


実際、本当に環境が原因である場合もあります。

だから、「すべて自分の責任だ」と考える必要はありません。


むしろ大切なのは、

「何が自分のコントロールできる範囲なのか」

を切り分けることです。

環境そのものを変えられない。

でも、自分の行動は変えられるかもしれない。

相手を変えることはできない。

でも、自分の伝え方は変えられるかもしれない。

時間を増やすことはできない。

でも、限られた時間の使い方は変えられる。

ここに、レジリエンスを高めるための重要なポイントがあります。

「誰が悪いのか」を探し続けるより、

「今、自分が動かせるものは何か」

を探す。

これは自分を責めるためではなく、自分の選択肢を取り戻すための思考です。


04|探究心を失わない身体と思考


逆境に弱くなる原因のひとつは、「もう分かった」と早く結論づけてしまうことかもしれません。

「自分はこういう体質だから」

「忙しいから仕方ない」

「身体が硬いからできない」

「自分には向いていない」

そうやって理由を決めてしまえば、その先を調べる必要がなくなります。

でも、

「本当にそうなのか?」

「別の方法はないのか?」

「何を変えればできるのか?」

と考え続ければ、まだ選択肢は残っています。


トレーニングでも同じです。

できない動きがあれば、単純に「才能がない」と決めつけるのではなく、

可動域なのか。

筋力なのか。

バランスなのか。

呼吸なのか。

身体の使い方なのか。

原因を探していく。

探究心は、逆境から抜け出すための道具になります。


05|身体が持つ「復元力」を高める


レジリエンスは、精神論だけでつくるものではないと思っています。

睡眠不足で疲れ切っている。

身体を動かす体力がない。

呼吸が浅い。

筋力が落ちている。

身体の余裕がなくなれば、精神的な余裕も失いやすくなります。

だからこそ、身体の土台をつくる。

筋力。

持久力。

柔軟性。

バランス能力。

呼吸。

そして、休養や栄養。

身体に余力があれば、予想外の出来事が起きたときにも対応できる幅が広がります。

「疲れない身体」をつくるだけではなく、「疲れたあとに戻ってこられる身体」をつくる。

これも、トレーニングの大きな価値だと思っています。


06|トレーナー自身も、逆境への向き合い方を問われる


指導する側だからといって、常に正しい判断ができるわけではありません。

僕自身も、うまくいかないことがあります。

思ったように伝わらないこともある。

自分の判断が間違っていたと気づくこともある。

そんなときに、

「相手が理解してくれないから」

「環境が悪いから」

と考えてしまえば、それ以上の成長はありません。

だからこそ、

「自分の伝え方に改善できる部分はなかったか?」

「もっと違う方法があったのではないか?」

と振り返る。


これは、クライアントに求める以前に、自分自身が持っておきたい姿勢です。

レジリエンスとは、完璧な人間になることではありません。

失敗したあとに、修正できること。

知らないことを認められること。

必要なら人の力を借りられること。

そして、もう一度やり直せること。

そんな柔軟さも含めて「復元力」なのだと思います。


07|逆境を「成長の負荷」に変える


人生から逆境をなくすことはできません。

身体を鍛えていても、嫌なことは起こります。

健康に気をつけていても、思い通りにならないことはあります。

だから、逆境を完全になくそうとするより、

逆境が来たときに、以前より少しだけ対応できる自分をつくっておく。

そのほうが現実的なのかもしれません。

昨日より少し強くなる。

昨日より少し動けるようになる。

昨日より少し冷静に考えられるようになる。

昨日より少し早く立て直せるようになる。

その積み重ねが、レジリエンスにつながっていきます。


最後に


「強い身体」と聞くと、重い重量を持てる身体を想像するかもしれません。

でも、本当の強さはそれだけではないと思います。


疲れたときに休める。

失敗したときに修正できる。

思い通りにならないときに考えられる。

できないことを認めて、助けを借りられる。

そして、もう一度立ち上がれる。

それも、身体と心が持つ強さです。


僕自身も、まだその途中です。

だからこそ、クライアントの皆さんと一緒に身体を鍛えながら、自分自身にも問い続けたい。

「この逆境を、どう成長の負荷に変える?」

環境をすべて変える必要はありません。

まずは、自分の身体を整える。

自分の思考を整える。


そして、今ある環境の中で、自分にできる一歩を探す。

その積み重ねが、どんな状況でも自分を立て直せる「復元力」につながっていくのだと思います。


k-fit | 藤田 健三

福岡市・警固の完全個室パーソナルトレーニングジム 「本来の身体のバランスを取り戻す」をコンセプトに、運動・栄養・マインドフルネスを組み合わせた指導を行っています。

 
 
 

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