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予防原則(Precautionary Principle)とは?




〜日本人の健康リテラシー〜


私たちが毎日当たり前のように食べている食品。

その安全性をどのように判断し、管理しているかについて、国ごとに大きな違いがあることをご存知でしょうか?


この記事では、「予防原則(Precautionary Principle)」という欧州で一般的な考え方を紹介しつつ、日本人の健康リテラシーとのギャップについて考えていきます。



1. 予防原則(Precautionary Principle)とは?


予防原則とは、簡単に言えば、


> 「明確な科学的証拠が揃っていなくても、健康や環境に害を及ぼす可能性があるものは事前に規制・制限する」


という考え方です。


ヨーロッパでは常識


この原則は、EUをはじめとする多くのヨーロッパ諸国で採用されています。

食品や化学物質、医薬品、農薬などの分野で特に強く反映されており、以下のような特徴があります。


* 少しでも危険性が示唆される添加物は禁止または使用制限

* 子どもや妊婦などリスクの高い人を基準に安全性を判断

* 健康被害が出てからでは遅い、という“未来への責任”を重視


2. 日本は「結果が出てから対応」型


対して、日本の基本スタンスは以下の通りです:


> 「有害性が“科学的に証明された場合”にのみ規制を行う」


つまり、「明確なリスクがない=安全」とされる傾向があり、企業側に有利な「後手の対応」が一般化しています。


例:添加物の扱い


* EUで禁止されている着色料や保存料が、日本では普通に使われている

* 「規制がない=安心」ではなく、単に“予防”の概念がないから使われているだけ


このギャップが、海外の人たちにとっては「日本の食品って意外と怖い」と映る原因になっています。


3. 日本人の健康リテラシーの現状


ここで問いたいのが、「私たち日本人は、本当に自分の健康を守る知識を持っているか?」ということです。


健康リテラシーとは?


>健康情報を正しく読み解き、判断し、行動に移す力


ところが日本では…


▼ 現状の課題


* パッケージの成分表示を見ない人が多い

* メディアやSNSの情報に踊らされやすい

* 「国が許可してるんだから大丈夫でしょ」という受け身の姿勢


▼ その背景には…


* 学校教育で“食の安全”を深く教えられていない

* 表示制度が分かりづらく、透明性に欠ける

* 政府や行政機関が、消費者保護よりも業界保護を優先している傾向


4. 健康リテラシーが高い国はどう違うのか?


例えばフランスやドイツでは、子どもの頃から「食の選び方」や「成分表示の読み方」を学校で学びます。

また、大人も日常的にスーパーで原材料表示をチェックするのが当たり前です。


これに対し、日本では“安い・うまい・手軽”が選択基準になりやすく、成分よりブランドや見た目が優先されがちです。


5. 私たちにできること


健康リテラシーを高めることは、予防原則のような仕組みが日本にまだ根付いていないからこそ、個人レベルでできる“自衛”の第一歩です。


今日からできる3つの行動


1. 食品表示を確認する習慣を持つ

 特に、着色料・保存料・甘味料などの添加物には注目。

2. SNSや広告に流されず、自分で調べる姿勢を持つ

3. “安さ”よりも“安心”を選ぶ意識を持つ


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✍️ おわりに


「予防原則」は、ただのルールではなく、未来の健康と命を守るための哲学です。

残念ながら日本ではまだ広く導入されておらず、私たちは「黙っていても守られる」社会に生きているわけではありません。


だからこそ、自分の身は自分で守るという姿勢=健康リテラシーを、一人ひとりが持つことが今とても大切なのです。


「これは安全?」と疑問を持つことこそ、あなたの健康への第一歩です。

 
 
 

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